THE LAUGHING WOLF

便所のお供に、是非。

平成生まれの非ゲーマーによるファミコン名曲撰

 テレビゲームが文化としての地位を確立してからどのくらい経ったのだろう。

 

 

任天堂ファミリーコンピュータを発売してから三十余年。この間に数多のゲーム機が発売され、目覚ましい進化を遂げてきた。

特にファミコンからスーパーファミコンへの発展は瞠目に値する。今でこそレトロゲーム機として十把一絡げにされている両者だが、グラフィックの面に於いても音楽の面に於いてもその差は歴然としている。

その後ゲーム機はスーファミからNINTENDO64、プレステからプレステ2など様々な発展を繰り広げてきたが、最近はその進歩も頭打ちになってきている印象が拭えない。CGに於ける不気味の谷を乗り越えることが出来れば、ゲームはまた新たな領域に足を踏み入れるかも知れない。

 

 

然しその進化に反して、世の中には態々古いゲームを好んでプレイする人も少なくない。

斯く言う私はゆとりまっしぐらの平成生まれだが、人生で初めてプレイしたゲームはファミコンスーパーマリオブラザーズである。父親のファミコンが家にあり、幼稚園の頃だかにキャッキャ言いながら遊んでいたのを覚えている。

時が経ちポケモンの発売によりゲームボーイが擡頭してきた頃、私は両親の意向で携帯ゲーム機の所持を禁止されていた為、周りの話題についていけずかなり寂しい思いをした。ポケモン金銀が出た時はソフトはおろかゲームボーイすら持っていないのに、攻略本を三冊買って周りの会話についていく離れ業を会得していた。

その時の反動により、私はある時期からファミコンに異常に傾倒するようになった。

ほぼ「周りと違うゲームやってる俺カッケー」と云うしょうもない考えに基づくものだが、これが思ったより尾を引き、私は8bitにデザインされたものに過剰反応する体質になってしまった。

 

 

閑話休題ファミコンの音楽は他のゲームミュージックと一線を画している。

少ない容量で如何に人々の印象に残る旋律を作るか。余計なものが削ぎ落とされ洗練された曲達は、ファミコン特有のカクカクなグラフィックと相俟ってプレイヤーの想像を掻き立てる。現在でもファミコン版アレンジの音楽は需要が大きく、ネットでも多くの作品がヒットする。

 

 

なんか偉そうに書いたものの私は全くゲーマーではなく、小学校高学年からはほぼドラクエ以外はプレイせず、大学に入って東方に手を出した程度。弟ががっつりゲームオタクなのでたまに無理矢理やらされたりするが(東方も弟に薦められて始めた)。

 

そんな私がファミコンで感銘を受けた音楽を紹介してみる。

極力有名どころは避け、平成生まれがあまり知らないようなゲームを中心に纏めてみた。だから私の大好きなドラクエは一切入ってないです。

 

では、どうぞ。

 

 

 

"Vampire Killer"(悪魔城ドラキュラ) ※00:43~

 

"BloodyTears"(悪魔城ドラキュラⅡ 呪いの封印)

 

"Beginning"(悪魔城伝説)

 

いきなり有名所のドラキュラ三大名曲を挙げてしまったが、私は悪魔城ドラキュラシリーズを一切プレイしたことがないのに、"Beginning"を初めて聴いた時泣いてしまった。短いフレーズだが心に語りかけてくるものがある。どの曲もカッコ良さの中にノスタルジーを覚えるメロディの連続で、特に"Beginning"のループ直前のトリルは鳥肌必至。

悪魔城伝説では音源拡張用のチップを積んでいたというのだから、当時のKONAMIの音楽への熱の入れようには只々感服である。

 

 

"TECHNOTRIS"(BPSテトリス)

 

 テトリスと言えば『コロブチカ』が圧倒的に有名だが、こちらも隠れた名曲。

他のBGMがロシアの愛唱歌であるのに対してこの曲調。

まるで起承転結が1ループに収斂されているかのようなBGMである。

因みにこの曲を再現する際には「ピー」というノイズを入れるのがお約束。

 

 

『井戸のテーマ』(迷宮組曲)

 

 まず私は『迷宮組曲』と云うゲームのタイトルに感銘を受けた。

「迷宮」と「組曲」。この二つの熟語を組み合わせた時点で、このゲームの成功は約束されたようなものである。

音符が跳ね回るようなポップな音色が、このゲームの象徴の役目を果たしていると言っても過言ではない。

 

 

『月面ステージ』(わんぱくダック夢冒険)

 

横浜ベイスターズの応援や、ニコニコ動画で有名な某フリーゲームにも用いられているので知っている人は多いかもしれない。その人気は日本のみならず海外でも多数のアレンジが生み出されるほど。

イントロ、本メロ、サビ、どこをとっても瑕瑾の見当たらないTHE名曲。

 個人的にイントロからメロへの流れが狂おしいほど好き。

 

 

『メインテーマ』(けいさんゲーム算数4年)

 

東京書籍が発売した問題作。ちなみにシリーズは1~6年までちゃんとある。

他にも音楽の教材ゲームなんかも出してたらしい。

がっつりRPG系の堂々とした音楽なのが笑える。

カッコ良さの無駄遣いと云うワードは厳禁。

 

 

『龍骨鬼戦BGM』(月風魔伝)

 

目眩く音の畳み掛けにカッコ良さと切なさの入り交じる名曲。

主人公の兄を殺した龍骨鬼との戦いに相応しい逸品。

やっぱKONAMIって神だわ。

こういう和ゲーって今あんの?

 

 

『麓エリアBGM』(ファザナドゥ) 00:49~

 

ゲーム自体の評価はあんまり芳しくないそうだが、主人公の剛猛な精神を投影したかのような勇ましいBGMは評価が高い。

 

 

『第二章 ~いえのなか(よる)』(ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島)

 

郷愁に駆られる音色。冒頭のアルペジオだけでもう泣ける。

ゲームの世界観と音楽の親和性に嗟嘆するばかり。

近藤浩治さんの作曲ということもあり、このゲームは全体的に楽曲の評価が大変高い。他のBGMも必聴。

近藤浩治さんはマリオやゼルダの音楽を作った現人神です。

 

 

『メインテーマ』(ソロモンの鍵)

 

どこか間の抜けた謎めく旋律から入り、後半になるにつれてどんどん発狂じみていく音の畳み掛けがたまらない。

今でも遊べる神ゲーとして、ゲーム自体の評価も高い。

 

『きみはホエホエむすめ』(アイドル八犬伝)

 

 

電波ソングの走りとも言われている、歌詞付きの迷曲。

歌詞付きのファミコンの曲は意外と多い(ボンバーキングボコスカウォーズドラクエ2Love Song 探してetc.)

主人公が姉との遺産相続競争に勝つべくアイドルになると云う神シナリオ。

アイドル八犬伝アイマスの始祖とも言われている。

昨今のアイドルブームに感化されている人は温故知新、このゲームをプレイすることをおすすめする。

 

 

 

因みに私はどれもプレイしたことないです(死)