THE LAUGHING WOLF

便所のお供に、是非。

フルーティな苗字

 

この頃果物を無性に愛おしく思うことがある。
 
大凡の果物が可愛らしい見た目をしていて、可愛らしい味をしていて、可愛らしい芳香を放つ。種を蒔く為にこの様な進化を遂げたとはいえ、こんなものが自然に生み出されたのだから地球は本当に偉大だと心底思う。
 
誰かに食べてもらう為に己を磨いてきた果物達のことを考えると、愛くるし過ぎて眠れなくなる。
 
そんな果物をふんだんに使った、実在する苗字を紹介してみる。載せる基準はクッソ適当。
 
 

 

 

「リンゴ」

林檎 リンゴ 「林郷」の異形。
 
「ミカン」
蜜柑 ミカン
樒柑 ミカン
櫁柑 ミカン
蜜柑山 ミカンヤマ
樒柑山 ミカンヤマ
櫁柑山 ミカンヤマ
 
ミカンヤマ姓は三種とも鹿児島に分布。ミカン単体は超稀少苗字で詳細不明。
 
「ブドウ」
葡萄原 ブドウハラ・ブドハラ
 
岐阜県に存在。宮城県に「葡萄原山」と云う地名がある。
 
「イチゴ」
苺谷 イチゴダニ・イチゴタニ
莓谷 イチゴダニ
盆子原 イチゴハラ・ボンコハラ他読み多数
 
イチゴの当て字に「覆盆子」がある。
覆盆子は中国由来でキイチゴの意。
盆子原と云う苗字は地名由来。
 
「ザクロ」
柘榴 ザクロ
地名由来。
 
「モモ」
桃 モモ
白桃 シラモモ
大桃 オオモモ
 
その他「桃」の付く姓多数。
 
「ナシ」
梨 ナシ
梨子 ナシ
その他「梨」の付く姓多数。
 
「アンズ」
杏 カラモモ
杏井 アンズイ
杏川 アンズカワ
杏山 アンズヤマ
 
これ以外にも「杏」を用いた苗字はあるが、読みに「アンズ」が入っているのは下の三種のみ。
 
スモモ
李 スモモ(大体の読みはリ)
李沢 スモモザワ
李木 スモモ
 
他、もともと李(スモモ)だったが中国人に間違えられるのが嫌で改姓した須百(スモモ)さんもいる。
 
「ビワ」
枇杷 ビワ
枇杷木 ビワキ
枇杷田 ビワタ
その他「枇杷」の付く姓多数。
 
果物と関係無いが琵琶さん、批把田さんなどもいる。
 
アケビ
木通 キズシ・キドオシ他
 
恐らく果物のアケビ由来の姓ではない。
読みがアケビのものには明比、明日など
 
「イチジク」
九 イチジク
一軸 イチジク
 
どちらも果物のイチジク由来ではない。
上は「一字で九」からきた頓智の読み。
 
「ユズ」
柚 ユ・ユウ
その他「柚」の付く姓多数。
 
「柚子」が付く姓はいない。
 
「ダイダイ」
橙 ダイダイ・カブス
 
「クルミ」
胡桃 クルミ
胡桃沢 クルミザワ・クルミサワ
胡桃坂 クルミサカ・クルミザカ
楜沢  クルミザワ・クルミサワ
楜桃田 クルミダ
胡桃田 クルミダ
 
胡桃姓は、果物単体の苗字としては多い方である。
 
「カキ」
柿 カキ
渋柿 シブガキ
甘柿 アマカキ
その他「柿」の付く姓多数。
 
「クリ」
栗 クリ
団栗 ドングリ・ダングリ
その他「栗」の付く姓多数。
 
「カリン」
花梨 カリン
 
「グミ」
茱萸 グミ
茱萸田 グミダ
浅井取 アサイドリ
 
無論お菓子のグミとは無関係。
アサイドリは島根県でのグミの方言名。
 
「ナツメ」
棗 ナツメ
棗田 ナツメダ
棘 ナツメ・イバラ
 
「クコ」
枸杞 クコ
 
「バナナ」
芭蕉 バショウ
芭蕉宮 バショウミヤ
 
「マンゴー」
万合 マンゴウ
 
少なくともマンゴーが由来ではないのは確か。
 
「パラミツ」
波羅密 ハラミツ
 
パラミツは英語でジャックフルーツ
パラミツの漢字表記は「波羅蜜」なので厳密には違う(蜜波羅と云う姓ならいるのだが)。
到達、達成などを意味するサンスクリット語पारमि(パーラミー)由来。調べてたら英語の「パラメータ」と「波羅蜜」の語源は同じサンスクリット語と出たのだが本当だろうか。
 
 
 
 
ざっと思いついたフルーツがこんなもんなので、もっとあるかも知れないが今回はここまで。文字にオレンジ色を付けられないはてなブログさんマジカス。
 
 
因みに「水菓子」さんも実在する。
水菓子は本来果物を表す言葉。ゼリーとか水羊羹のことだとか思ってた人は悔い改めて、どうぞ