緑寿庵清水
に、行ってきた。
今から約500年前、ポルトガルから伝わった南蛮菓子として御馴染みの金平糖。
素朴なお菓子としての印象が強い金平糖だが、陸上自衛隊のレーションとして利用されたり、皇室の引き出物に使われていたりと却々馬鹿に出来ないお菓子である。
緑寿庵清水は正に皇室御用達の、日本で唯一の金平糖専門店である。
「金平糖」でググると何よりも先にこの緑寿庵清水のホームページがヒットする処から、この店の偉大さが窺い知れる。
何で急に金平糖やねんと思われるかもしれないので経緯を説明すると、半年前に出てた芝居の共演者の女の子が休憩中にバナナ味の金平糖食べてて、ちょっと貰ったら大変美味しかったのでどこで買ったのか訊いたら「京大の近く」としか教えてくれなくて半年間もやもやしてて、先日後輩がこの緑寿庵清水のことをツイートしてたので調べてみたらあのバナナ味の金平糖を販売している店だと分かり、本日バイトの休憩時間に訪れてみたと云う塩梅である。
厳かな外観。「金平糖」の字がなければ御茶屋さんにしか見えない。
残念ながら店内は撮影禁止だったので文字のみのレポート。
平日の昼間だがそこそこ賑わっている。そして割と店内が狭い。
狭い店内に様々な味の金平糖(約60種)が売られていて目移りする。
LUSHばりに店員さんが話しかけてくる。店員さんがめっちゃ可愛かったので大人しく話を聞く私。
店内の両端の棚には『究極の金平糖』と銘打たれた、完全予約制の限定金平糖のサンプルが並んでいる。究極のチョコレートの金平糖、究極の梅酒の金平糖、究極の赤ワインの金平糖エトセトラエトセトラ。これらは金平糖にすることが難しいと言われる素材を何とか頑張って金平糖にしたものだそうで、職人さんの底意地が窺える。これら究極の金平糖群は軒並み4000円近い価格で、赤ワインの金平糖に至っては税抜き価格8500円と云う代物だが、既に来年発売予定の分まで予約が埋まっておりキャンセル待ちだと云う。
その棚の上には仰々しい瓶に入った金平糖群。店員さん曰く30~70年前に作られた金平糖たちで、今でも当時の風味を一切損なうことなく食べることができるとのこと。はぇ~ちゃんと作ればそんなに保存が効くもんなんですなぁ。自衛隊のレーションになるのも納得。
『柚子の角平糖』『丹波黒豆紫蘇金平糖』『焼栗の金平糖』の三種を試食させてもらう。「お口の中で噛んでお召し上がりください」と言われて、あぁ舐めるのは間違った食べ方なんだと地味に新たな発見。三種それぞれ素材の風味が生かされ、馥郁たる香味が口中に広がる。中でも焼栗の金平糖は絶品だった。口に入れて齧ると、栗の香ばしさに思わず「あっこれすげぇ!!」と言ってしまう程の逸物(店員さんに笑われた)。あんな小さな粒にここまで焼栗の要素を詰め込めるもんなのかと驚嘆。
いろいろ感動したので、お目当ての『ばななの金平糖』含め5種の小袋を購入。
クッソかわいい(迫真)。
テンション上がって金平糖ケースまで買っちまった。
奥から
『苺の金平糖』
『ばななの金平糖』
『めろんの金平糖』
『天然水サイダーの金平糖』
『巨峰の金平糖』
の小袋たち。
小袋は御一人様五袋までと言われ、苺とパインどっちにするかずっと迷ってた。間違い無くちょっと体格の良い23歳フリーターが食べていい代物ではない。
一刻も早く賞味したいが生憎ニンニクを大量摂取してしまい本来の風味を楽しめない気がするので、明後日あたりに食べようと思う。
いやーちょっと、今まで金平糖をナメてたなー(掛詞)