THE LAUGHING WOLF

便所のお供に、是非。

京都の個性派ラーメンレポート

殺伐としたブログに突然のラーメンレポ!



と云う訳で実はラーメン激戦区である京都。ラーメンなどと云う高級料理は私のような貧乏人には縁も所縁も無いものだが、それでも極稀に食べに行く機会はある。

そんな京都のラーメンの中から余所では味わえないような、個性派ラーメンを紹介してみようと思う。よく考えたら今年の頭にもラーメンのレポートしてたなぁ。



新福菜館(本店)

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京都のラーメンを語る上で欠かせないのがこの新福菜館。「京都でラーメンを食べるならここ」と言う人は非常に多い。実際京都のラーメン店では一番の老舗らしく、京都ラーメンの濫觴と目されている。隣接する第一旭も人気が高く、今日も2ちゃんの京都ラーメンスレでは新福菜館第一旭のどちらが上かと云う議題で不毛な論争が繰り広げられている。因みに私は第一旭に関しては童貞。

写真はスタンダードな「中華そば(並)」。
まず、スープの黒さに驚く。たっぷり乗った九条ネギともやしが映える真っ黒なスープは醤油ベース。シンプルなトッピングながらも十分に個性があるビジュアル。

然し食べてみると見た目ほど濃くなくて、麺、スープ、トッピングの相性の良さに再び驚く。チャーシューが予想外に主張が強く(良い意味で)、箸が進む。

写真には無いがヤキメシも真っ黒。これがまたラーメンとの相性抜群で、新福菜館に行く際は是非セットで食べて頂きたい。ヤキメシの絶妙な焦げ加減がラーメンのスープと非常にマッチして、思わず唸る美味しさ。

見た目にビビったものの、気が付けばスープも完飲してしまった。御馳走様でした。


◆極鶏

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京都の中でも取り分けラーメン激戦区である一乗寺。その一乗寺で、常に絶えない行列を作る店がこの極鶏。京都のラーメンの食べログランキングでも新福菜館第一旭に続き上位をキープしている。

特筆すべきは「ポタージュ」や「カルボナーラ」とまで称されるほどの極濃スープ。同じく極濃スープで知られる天下一品のラーメンよりも遥かにドロドロしたスープは個性抜群。

写真は友人のTwitterから失敬した、極鶏でのスタンダードラーメン「鶏だく」。実際に私が食したのは「赤だく」。

天下一品のスープより明らかに濃厚なのに、大変飲みやすい。「天一の上位互換」と言ってしまうと安っぽく聞こえるが、鶏の旨味が凝縮されたキメ細やかなスープは正に極上の鶏ポタージュ。中細麺にスープがよく絡み、一瞬で平らげる程美味しかった。ラーメンの見た目と味の繊細さに、「職人芸」と云う言葉が頭を過る逸品。御馳走様でした。


池田屋(京都一乗寺店)

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二郎系ラーメンは京都にも多数存在するのだが、その中でもトップクラスの人気を誇るのが池田屋

写真は「中ラーメン(ヤサイマシニンニクマシ)」。量重視に思われがちな二郎系ラーメンに於いて、池田屋はきちんと仕事されてるなぁと云う印象。その仕事振りの最たるものが豚肉。一度焼き上げてカリカリになった豚が、チャーシュー麺でも無いのにゴロゴロ入っている。これがもうほんとマジで無茶苦茶美味しい。麺は極太で、スープは塩っ辛くなく若干甘め。豪快さと丁寧さの織り成すハーモニーに私は若干涙した。

店主さんも良い人で、コールの際に上記の注文をしたら「お客さんちゃんとしたオーダー知ってるね!みんなニンニクヤサイマシって風に間違った注文するんだよ!」って言われてあぁそうなんだと思った。御馳走様でした。


◆うさぎ屋

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間違いなく私が京都で一番行ったことのあるラーメン屋。いや、もうここはラーメン屋ではないのかも知れない。

うさぎ屋との出会いは約一年半前に遡る。私にとっては初めての二郎系ラーメンで、初入店時は店内の汚さ、臭さ、テーブルの汚さに動揺した。味噌ラーメンを注文し、一口目の美味しさに感動。然し二口、三口と食べていくうちに辟易してきて、中盤からはただ只管胃に物を入れる作業と化していた。終盤は青息吐息で、もう二度と来ないと心に誓った。

然し一週間もすると、一口目の感動をまた身体が求めていた。その後ほどなくして私は再びうさぎ屋に赴いた。私はこうしてうさぎ屋に取り憑かれた。

写真は「味噌ラーメン(ニンニクマシマシヤサイマシマシアブラマシ)」。

一年半前は、この量をペロッと平らげてしまうようになるなんて思ってもみなかった。絶対どこかで苦しくなるポイントがあったのに、今は最初から最後まで美味しく食べられてしまう。ボッソボソの麺にも愛着が湧く。一緒に行った後輩は人外を見るような目で私を見ていた。

食べログでも異常なまでに賛否両論なこの店。まぁ店汚いし、臭いし、めちゃくちゃ塩っ辛いし、トッピング手掴みだし、否定派の皆さんの意見には首が取れるほど頷ける。

然しそれでもうさぎ屋には私を惹きつけるものがある。週に一度は衝動的にうさぎ屋に行きたくなるし、その衝動に任せ一人で行くことが増えてきた。最近の口癖は専ら「うさぎ屋行きたい」だ。

こうして思いを巡らせる度に、矢張りうさぎ屋のラーメンはラーメンじゃないんじゃないかと思う。だって、普通ラーメン食べてる最中に箸を持つ手が痛くなるか?ラーメン食べた翌日に熱出すか?涎が出て他のことが手に付かなくなるくらい食べたくなる衝動に駆られるか?

あれはラーメンじゃない。麻薬だ。



あ〝ーー腹減った!!!